美容系の広告というと信用できるかわからないものが多い印象なので、ちょっと気になりました。
様々なデータを駆使して広告にある「韓国人に肥満がいない」が事実に即しているかを検証してみようと思います。
まずは、日本と韓国の肥満者の割合（肥満率）を調べてみようと思います。WHOのWebサイトより国別の18歳以上の肥満率を知ることができました。最新のデータはのものです。（参考）
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| 日本の肥満率 |
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| 韓国の肥満率 |
| （単位:%） | 全体 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 4.3 | 4.8 | 3.7 |
| 韓国 | 4.7 | 4.4 | 4.8 |
比較すると男性のみでは韓国、女性のみでは日本、男女全体では日本のほうが少ないようです。
次に、肥満者の人数について考えてみます。
Wikipediaによると、日本の人口はの総計で1億2616万人、韓国の人口はの総計で51,845,612人だそうです。これらから肥満者数を推計すると・・・
概算で日本では542万人、韓国では244万人の肥満者がいるようです。※データの年はバラバラだったり未成年者の有無を無視しているため参考程度にみてください。
人数で比較すれば日本には韓国の2倍以上の肥満者がいることになるので広告文は一見正しいように思います。しかし肥満率に大きな開きがないことから、この差は人口差に由来するものであることがわかります。
ダイエットや肥満予防の広告であるなら肥満者数より肥満率に着目するのが正しいでしょう。肥満率の低さが肥満になりにくいことを意味するからです。
そう考えると日本のほうが全体の肥満率は低いです。
これでは事実に基づいていないようで、この広告は信用できるのかと疑ってしまいます。
ただし、肥満率は2016年のもののため2019年、2020年では変わっている可能性はあります。しかし2012年から2016年までの肥満者の割合の推移を見る限り、そう大きな変化があるとは思えませんが。
| （単位:%） | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本 | 3.3 | 3.4 | 3.5 | 3.6 | 3.7 |
| 韓国 | 4.4 | 4.5 | 4.6 | 4.7 | 4.8 |
また、WHOの統計はBMIが30以上と肥満の度合いが高い人を対象としています。
日本では肥満と判定されるのはBMIが25以上の時のようなので、この判定基準に基づくと（2016年）の日本の肥満率は男性31.3%、女性20.6%になるそうです。（参考）
WHOの統計より日本でも6倍くらいの肥満者がいることになるので、この基準ではまた違う結果になるかもしれません。
自分で調べられる範囲で書いてみましたが、BMI値30以上という条件では、「韓国人に肥満はいない」が本当なのか確証を得られませんでした。しかし上記の通りBMI値25以上なら違う結果になるのかもしれません。
ちなみにWHOの統計で日本は男性のほうが肥満者の割合が高く、肥満者の増え方も大きいです。また、BMI値18.5未満の痩せすぎ女性が日本は多いらしい（参考）ので太りすぎだけでなく痩せすぎにも気を付けたほうがよさそうです。（追記）
後に別の場所で同じ画像、広告文を使用したものを見つけましたが・・・
